家族で語り明かした一夜
「家族だけで葬儀をしてほしい」。それが父の遺言でした。私たちは一家で診療所を営んでおり、父は院長でした。特定の宗教には縁がなく、形式にとらわれない父だったので、家族と相談して、無宗教での家族葬にすることになりました。
自宅は診療所を兼ねていたので、父が亡くなった時、真っ先に伝えたのは「診療所は命を癒す場所だから、町の人たちには知られず、自宅に父を連れ帰ってやりたい」という希望です。するとむすびす(旧アーバンフューネス)の皆さんは、喪服ではなく作業着で来て、深夜にひっそり自宅へ安置してくれました。
父を囲んだ家族だけの食事会
葬儀の打ち合わせの中で、父の思い出を尋ねられました。でもうちは、母も長男の私も交代で診察にあたっていたため、家族旅行に行ったことはなく、全員で食卓を囲んだ思い出もほとんどありません。
エンディングプランナーさんに頼んだのは、「堅苦しい儀式はせず、最後に家族だけでゆっくり過ごしたい」ということでした。すると、父を囲んだ「食事会」を提案してくれました。
自宅のリビングのような空間で
お通夜当日の斎場には、祭壇の代わりに父の写真や、父が趣味で描いていた絵画がきれいに飾られていました。ホールの中央には父の眠る棺があり、その周りにはソファとテーブル。BGMは、父がよく聞いていた音楽でした。
私たちは自宅のようにくつろいで食事とお酒を楽しみ、父の思い出話をしながら、明け方まで語り明かすことができました。
形式ではなく、心で送った証
翌朝から仕事があったので、告別式も朝早く設定してもらいました。とはいえ、特別なことはせず、全員が集まり、父を囲んでお茶を飲みながらゆっくり過ごしました。
落ち着いたところで、出棺の時間に。花や愛用品を棺に納め、見送る時に、皆の目からこの葬儀で初めて涙が流れました。思い返せば、家族が父とこんなにゆっくり過ごせたのは最初で最後だったかもしれません。「家族が父の近くに集まり、手を合わせるだけで十分。むしろそれが父らしい」。そう思って、あえて何もしなかったからこそ、ゆっくり過ごすことができたと思います。皆の涙は、心で送った証だと実感しました。
内容とお写真は、ご家族・会社様のご了承を得て掲載させていただいております。
ご葬儀エピソード
エンディングプランナーが
お手伝いした
お別れのストーリー
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あなたのことを待っている人
娘たちから感謝を込めて
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俺が一番母さんを愛してる
愛情を注いでくれたお母様へ
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その願い、叶えたまえ
故人様の優しさ溢れる願いを
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我が故郷、我が家族
思い出の地を式場に再現
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自由へのご招待
行けなかった場所へ行けるように
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ミスター·ベースボール
野球を愛したお父様を感じる家族葬
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確かな家族の愛のしるし
無宗教スタイルで家族団らんを
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陽だまりの中で
温かく優しい母との別れ
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あの桜並木でもう一度
故人様の想いのある桜並木で
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ご家族との約束を大切に
故人様の想いを伝えるご葬儀に
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敬意を表して
尊敬する父を見送る神道葬
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あなたの愛した時
愛したものに囲まれた1日葬
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母のルーツ
住み慣れた自宅でのお見送り
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春の訪れを感じて
お花で見送る出棺式。
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大好きな馬とともに…
故人様へ贈る人生の謳歌賞。
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最後のステージで輝きを
大好きな歌と家族に包まれて。
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桜舞い散る頃に
一緒に見たかった桜並木を背景に。
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父らしい晴れ姿での旅立ち
出棺式という新しい葬儀の形。
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気持ちを集めて
故人様を偲ぶ映像と共に。
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あの頃のあなたを
思い出の地で過ごす1日葬。
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永遠の魔法をかけて
ご導師様と家族3人の1日葬。
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夢見た書斎からの旅立ち
「夫の願いをかなえてあげたい」
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思い出と花に包まれて
シンプルでも心のこもったひと時。
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女優・淡路恵子さんの最期の願い
「かっこいいお葬式にしてほしい」
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家族で語り明かした一夜
棺を囲んだ家族だんらんの物語。
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ダンディーな父のために
見たがっていた景色を再現。
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仲間と歩んだ道
日本初のFFCを築いた仲間と。
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お父様の好きだったお庭で
青空の下、ご家族だけの時間。
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母の育てたリンゴ
形見のリンゴを味わって。
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手作りのクリスマスイブ
イヴの夜をご家族手作りで。
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タロとのお別れ会
愛犬とお別れのひと時を。
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親父の花道
豆腐屋ご主人の生涯。
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バレエに捧げた生涯
舞踊家の「最後の舞台」。
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Mr.ジェントルマン
華麗に生きた53年の俳優人生。
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家族でサザエを焼いて
家族で囲んだ「七輪」の思い出。
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お客様インタビュー vol.1
にぎやかなことが好きだった母へ。
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お客様インタビュー vol.2
茶道の魅力を伝えてきた母。
土日祝・深夜・早朝も対応
05/17 16:56 現在、斎場・火葬場予約可能
予約のキャンセルは無料です
「家族団らん」がこのご葬儀のテーマでした
担当エンディングプランナー
打ち合わせで、お忙しかったご家族のご様子をご長男様にお伺いしました。その際、「もしかしたら、父が亡くなった今が一番、一緒に時間を過ごせているのかも知れません」と、少しさびしそうにおっしゃったことが心に残りました。お父様のことを考えて選ばれた無宗教葬。だからこそ、あえて儀式はせず、ご自宅のリビングのような空間で一緒に過ごすお食事と団らんのお時間をご提供したいと考え、お手伝いさせていただきました。