家族でサザエを焼いて

気心知れた家族・親戚・親しい友人だけで

「家族葬でやりたい」。父を見送る時に、真っ先に考えたことでした。大分県出身の父は本来、寡黙でちょっと人見知り。それでも接客業で苦労しながら家族を支えてくれたので、人生最後ぐらい、気遣いも遠慮もいらない、気心知れた家族・親戚・親しい友人だけであたたかく見送ってやりたいと思ったのです。

すべての参列者と思い出を
語り合うことができました

ゆっくりお話をすることができました

当日は数年ぶりの親戚や、葬儀で初めてお会いした父の友人も集まってくださいました。父が生前お世話になった方ばかりだったので、まずは一人ひとりにお礼をさせていただきました。
参列者の多いお葬式なら、慌ただしい面もあったかもしれません。でも家族葬にしたおかげで、来てくださったすべての方々とゆっくりお話をすることができました。

父の足跡をたどることができた2日間

思い出コーナー

子どものために野球選手という夢をあきらめ、さまざまな仕事で我慢を重ねながら私たちを育ててくれた父でした。担当のエンディングプランナーが斎場に父のトロフィーや昔の写真などを飾ってくれたので、親戚や父の友人たちと、それを見ながら思い出話に華を咲かせることができました。

あまり自分のことを語る父ではなかったため、皆さんのお話には私たちの知らないエピソードもたくさんあり、2日間かけて父の足跡をたどれたような気がします。手抜きはしない。納得のいくまでとことん頑張る。すべては家族のために。そんな強い気持ちをもって生涯を貫いた父だったと、改めて感じました。

「七輪があるから来いよ」

七輪でサザエのつぼ焼き

父は晩年、離れて暮らす私たちや孫たちに会いたくなると、「七輪があるから来いよ」と連絡をくれました。一番の喜びは、家族みんなが集まること。父と七輪を囲んだ楽しい思い出は、私たちにとっても宝物です。入院中、父は「サザエのつぼ焼きが食べたいなあ」と言ったことがありました。打ち合わせの時に何気なく担当のエンディングプランナーにその話をしたら、お葬式の当日、斎場にサザエと七輪を用意してくれていました。

お葬式の最中に、七輪でサザエを焼くなんて、普通はしないかもしれません。でもみんなでワイワイ話しながら父の大好物だったサザエを焼き、「ありがとう」と棺の中へ納めることができて、思いがけず心が安らぎました。何よりも「家族みんなで」が大好きだった父なので、きっと喜んでいると思います。

担当エンディングプランナーより

お父様の新しい一面を知ることが、ご家族の支えになれば

「不器用な親父らしいなあって、感じられる言葉ですよね」。 「七輪」の電話のお話を教えて下さった時、息子さんがそうおっしゃっていたのが印象的でした。言葉に出して気持ちを伝えるのが苦手なお父様だからこそ、ご家族のご存じない面がたくさんあったようです。この度のご葬儀を通じて、お父様の歩んだ道を改めて振り返られた思い出が、ご家族にとって新しい一歩となり、その先の大きな支えになればと願っております。

内容とお写真は、ご家族様のご了承を得て掲載させていただいております。

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