生前のお顔よりも、活き活きとしたお顔にしてあげたい。
家族に代わって、きれいなお顔にしてあげたい。
納棺師への憧れを抱いて、むすびす株式会社に入社した赤石澤早也佳さん。
入社後は事務職として働きながら、納棺師としての道を模索していました。その道が突然開けたのは、入社して2年後のこと。赤石澤さんの想いが同僚の社員から役員へと伝わり、福井県の納棺師の元で、約3カ月の研修に参加することになりました。
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家族にできないことを代わりにやっているから、絶対にあきらめない
納棺師としての研修は、今もはっきりと思い出せるほど、厳しかったと赤石澤さんは振り返ります。
納棺師の仕事は、故人の着替えからメイク、お湯で体を清める湯かんや、体を傷まないようにする処置まで様々です。しかし、研修で指導されることは、こうした技術だけではありませんでした。
「技術の指導が厳しいのは当たり前ですが、所作も厳しく指導されました。これまで、自分の体の動かし方を全然意識できていなかったことを思い知らされました」
円を描くように。下から手を添えるように。故人の家族の目に、少しでも優しく、丁寧に接していることが伝わるように。
着実に納棺師としての技術と所作を身に付けていった赤石澤さん。研修の講師を務めた永川さんからは、技術や所作だけでなく、心構えも学んだといいます。
家族にあきらめさせないこと。
そのために、自分が最後まであきらめないこと。
研修中、永川さんの処置に同行したとき、故人の家族は「ここまで顔をきれいにしてもらったので、もう大丈夫です」と、声をかけられたそうです。それでも永川さんは、大きく開いたままだった故人の口が閉じるまで、処置を続けました。
「故人様のお顔をきれいにするまで、私たちがあきらめるわけにはいかないんです。家族にはできないことを、代わりにやっているんですから」
いつでも故人様に寄り添い、家族に手をかけてもらえるお手伝いを
晴れて納棺師となり、研修から帰ってきた赤石澤さんは、故人様のメイクや湯かんを行うかたわら、社員にも安置時に行う処置の方法を教えるなど、活躍の場を広げています。
経験を積んだ今も、赤石澤さんはいつも心がけていることがあります。それは、あらゆる最悪のケースを想定し、回避することです。
初春であっても夏と変わらない気温になって、故人様の体が急に傷んでしまうこと。
生前に飲んでいた薬の影響で、流れ出た血が止まらなくなること。
ちょっとした油断で、思わぬ事態を招き、ご家族が最期のお別れに向き合えないことは、あってはならないことです。だからこそ、故人様の元を訪れるときには、あらゆることを想定して処置に臨んでいるそうです。
「ご家族様と故人様の関係がどんな関係であっても、私たちはいつでも故人様に寄り添って、少しでもご家族様に手をかけていただけるように、最善を尽くします」