2014年4月、新卒第5期生として葬儀社であるむすびす株式会社に入社した近藤有香さん。

2014年12月に葬儀をお手伝いするエンディングプランナーとしてデビュー。2017年4月に、葬儀で家族のサポートや参列者の案内などを行うエンディングアテンダーを統括する課長に就任しました。

現在は、人生の最期を輝かせる女性チーム、ファイナル・エンジェルの一員として、エンディングアテンダーからエンディングプランナーを目指す社員の教育を担っています。

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葬儀をお手伝いする、女性としての誇りを胸に

近藤さんがエンディングプランナーとしてデビューした当時、むすびす株式会社でも、女性エンディングプランナーは2名だけ。当然、他社でも同じような状況でした。

「式場がいくつもある大きな斎場で初めてご葬儀をお手伝いしたとき、他社のスタッフは全員男性でした。女性は私だけだったので、誇らしい気分になったことを思い出します」と振り返る近藤さん。

「男性社会」ともいえる葬儀業界で、エンディングプランナーとして独り立ちし、葬儀をお手伝いできるようになったことに、誇らしさを感じたそうです。

近藤さんは誇りを感じると同時に、葬儀の打ち合わせでは、男性のエンディングプランナーとは異なる視点で情報をインプットしていることに気づきました。

男性のエンディングプランナーは、様々な配慮をしているとはいっても、気づきにくいこともあります。例えば、幼い子供への配慮。葬儀は厳粛な場であるとはいえ、幼い子供は退屈だと感じればぐずり始めます。

近藤さんが指導を受けた女性のエンディングプランナーからは、参列者に幼い子供がいると分かった時点で、退屈になってぐずることも想定して、式場内にキッズスペースのように遊べる空間を設けておくようアドバイスを受けたといいます。

「女性は出かけるとき、ハンドバッグなど手荷物を持ち歩きます。それは葬儀の場でも同じです。しかし、多くの式場には手荷物を置く場所がありません。出棺のために椅子席を取り払ってしまうと、ハンドバッグの置き場所がなくなり困るので、必ず手荷物の置き場所を用意するようにしています」

近藤さん3

花の色ひとつにも、故人のイメージに合うまでこだわる

近藤さんは、故人へ送るメッセージカードひとつとっても、女性らしいこだわりを見せています。メッセージカードに印刷されるデザインは、家族が選んだ花祭壇の色や花材に合わせて選んでいます。メッセージをしたためるペンも、メッセージカードに合わせて何色も用意するそうです。

最もこだわっているのは、花祭壇。微妙な色のニュアンスを出すため、色だけでなく花材まで指定してフラワーコーディネーターに依頼しています。

「ピンクひとつとっても、お花の種類によって華やかなピンクもあれば、落ち着いたピンクもあります。様々なピンクのお花を組み合わせた完成形を想像しながら、故人様のイメージに合った花祭壇をオーダーします」

葬儀当日、近藤さんは家族が式場に到着する時間ギリギリまで、フラワーコーディネーターに花祭壇の修正を依頼するといいます。「ご家族様にとって、式場に入って最初に目に入るのが花祭壇です。その出来栄えで、葬儀自体の印象が左右されることもあります。だからこそ、徹底的にこだわりたいんです」という近藤さんは、「フラワーコーディネーターの方には嫌がられているかもしれませんね」と屈託のない笑顔を見せます。

一つひとつ、こだわりを積み上げていくことで、家族にとって大切な故人を送り出す時間を作りあげる。そう近藤さんは考えているからなのでしょう。

今は、エンディングプランナーを目指す若手社員を指導する立場にあります。指導では、葬儀を作り上げる準備には、徹底的にこだわるようにと説いているそうです。

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一生に一度の儀式だからこそ、妥協したくない

むすびす株式会の葬儀は、故人の人生を振り返り、参列者が思い出を語り合い、故人の想いを胸に新たな一歩を踏み出すための時間。

エンディングプランナーは、葬儀の打ち合わせで必ず故人のエピソードや、家族の想いをヒアリングします。しかし、別れの悲しみや、見送りの準備による疲労、ヒアリングをする方の人柄など、様々な理由で十分なヒアリングができない場合もあります。

十分に話し合えなかった場合、近藤さんは葬儀当日もことあるごとに話しかけ、家族との距離を縮めていくそうです。

「葬儀では、その時々で『これはどうすればいいんだろう』と不安に思われることがあります。例えば、ご焼香や、参列された方へのご挨拶のタイミングに『こうしてください』と話しかけることで、少しずつ喪主様の不安も和らいで、私の言葉を受け止めていただけるようになります」

案内看板に花祭壇と同じ花のデザインをあしらったり、BGMをお通夜の後の家族だけで過ごす時、柩に花を入れる時、最期の出棺の時など、シーンごとに故人が好きだった曲をBGMとして使い分けたりします。

何がきっかけで、家族が想いを口にされるか分からないからだといいます。「何もしなくていい。普通に送ってくれればいい」と話していた喪主が、「最期に挨拶をさせてほしい」と心変わりしたこともあったそうです。

「ご葬儀を終えるまで、あきらめずに何でもやっていくことが、ご葬儀の品質を高めていくことにつながります。ご家族様にとって、一生に一度のお別れの儀式なので、妥協はしません。こう見えて、けっこうハートは強いんです」

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