故郷へ還る
91歳で旅立たれたお母様について、ご長女様は「とても我慢強い人」とおっしゃいました。
夫のため、子供のために労をいとわず家庭を守り、自分のことに時間を使っているのを見たことがないと言います。
生まれ故郷の長野県への想い入れが深かったという故人様へ、お式では故郷の趣きをお届けしたいと考えました。
山は青き、水は清き故郷
故人様が生まれ育ったのは、長野県南佐久郡にある猪名湖・長湖・大月湖の3湖を総称した松原湖の周辺、童謡「北風小僧の寒太郎」のモチーフにもなった自然豊かな場所です。
ご主人様も同じ佐久郡のご出身でしたが市街地のお生まれ。
故人様は故郷の人のことを親しみを込めて「山の人」と呼ばれていたそうです。
ご結婚後はマイホームを持つことが夢だった公務員のご主人様を支えながら、自らも裁縫の内職などで家計を助けて、やっとの思いで念願のご自宅を建てられました。
それ故にご自宅には想い入れあったとご長女様はおっしゃっていました。
安らかに穏やかに
故郷への思い入れが深かった故人様ですが、ご主人様が飛行機嫌いということもあり、旅行に出かける機会は稀でした。
そんな故人様がご長女様の出張先である九州にお一人で来られた時はとても驚いたそうです。
晩年は病を得てご自宅での介護が必要だった故人様。その後施設に移りましたが、ここ数年はコロナ禍によってオンラインでしか面会できないこともありました。
故人様を最期まで看取ることができて納得しているというご長女様。あとはお母様が安らかに、そして穏やかに過ごしてほしいという想いで送ってあげたいとおっしゃいました。
上質なものに囲まれて
祭壇は白とグリーンを基調にした上品なお花で飾り、お柩も上質な素材を使った面会型といたしました。
お手向けの品は、故人様のお嫁入り道具の晴着などお着物4枚。他にはお洋服、お気に入りの犬のぬいぐるみ「ももたろう君」、デイサービスでお作りになった作品の数々。
お別れのお時間になるとご長女様は故人様の額にご自身の額をつけて囁くように、「お疲れ様でした」とお声がけをされてご出棺となりました。
ご会食では長野県ご出身でお蕎麦の味にこだわりのあるご夫婦が、このお店のお蕎麦は美味しいと言ってご家族でよく通われた八王子の手打ちそば「車屋」のお蕎麦をお供えさせていただきました。
担当エンディングプランナー 清野 勇次
式場の設営が終わったタイミングでご長女様をご案内すると、「祭壇が想像より立派で綺麗で嬉しいです」とお褒めの言葉を頂戴いたしました。
「母は食いしん坊だったんですよ」と言ってお菓子をたくさんご持参されたご長女様は、故人様に話しかけながらお菓子をお柩に納めていらっしゃいました。
ご会食の際、ご家族の味である「車家」のお蕎麦をご用意したことをお伝えすると、ご長女様はびっくりされたご様子でとても喜んで下さいました。
内容とお写真は、ご家族・会社様のご了承を得て掲載させていただいております。
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土日祝・深夜・早朝も対応
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