• BIG tomorrow 2009年10月号
  • 田原総一郎が行く 現場主義!時代を動かす人や場所を徹底取材
  • 遺族の涙を悲しみから感動に変える葬式とは?
  • 祭壇に南国の花、葬儀場で墨絵の個展を開催

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形式的で個性のない葬儀を、感動の場へと変えた若手起業家を直撃!

悲しみと喪失感でいっぱいになり、何をしていいかわからない。そんな葬儀でいいのだろうか。結婚式と違い、葬儀に遺族が希望を出してくることはないからこそ、言葉にならない遺族の希望を感じ取って、オリジナルな葬儀に反映させる。こう考えて実践しているのが、創業7年になるアーバンフューネスコーポレーションだ。

遺族の涙を悲しみから感動に変える葬式とは?

中川 「開業して1年目のご依頼で、76歳のおじいさんが亡くなり、ご遺族との話し合いの中で故人が水墨画を趣味にしていたことがわかりました。当初は祭壇に数点飾ればいいと思っていたんですが、立派な額に入った数十点もの作品を見て、考えが変わり、別室に作品を展示して墨絵の展覧会場にしたんです。奥様やご遺族の方が大変感激してくださり、遺族の気持ちをくみ取るとはこういうことなんだと実感しました。」

依頼を受けても、利益を追求しない提案をする

中川 「衝撃的な例ですが、36歳の広告代理店勤務の方が殺害されて、遺体がバラバラになって発見されるということがありました。当初は家族だけのお見送りを提案しましたが、奥さんがぽつんと『私たちは何もしてあげられなかった。せめて葬式ぐらいは出したいな』とつぶやいたんです。そこで南国が好きだったご主人のために、バリ島のイメージでトロピカルな祭壇を作り、奥さんに許可を得て、徹底的に作りこみました。上司の方が奥さんに『あいつらしい、いいお別れだった』と言ってくれたそうです。」

葬儀の単価は下り坂。業界全体の生き残り策は・・・

中川 「葬儀の単価が安くなっている現状では、『どう業界を変えるか』という考え方にシフトする必要があります。ですから、我々の考え方が認められるのであれば、人材育成に力を入れ、人を送り込む仕組みを考えたいんです。いわば、業界内でのB to Bビジネス、これを軌道に乗せていきたいですね。」

(本文より抜粋)